エキスパート

      ∽ 力を借りる力 ∽





達人が相手の力を利用するように
王は民の助けを得る


「助けを求める存在は弱い、劣っている」
という価値観があるけれど
むしろ逆で
強者は皆 多くの助けを得ている


勇者は仲間の
賢者は書物の
そして王は民の助けを得る


王は
民がいるから
王でいられる

しかし
民が多くの助けを得て
強大な力を得ると
王の地位が脅かされる

だからこの世界の支配者は
皆が助けを得にくくなるように
ある呪いをつくった


それは「努力」

努力とは奴隷の力
助けを拒絶させるための呪い


「ここまで来たのは自分の力」
「自分は努力したから成功した」

こう思うと
周囲の助けを拒絶する形になり
導きや助けを得にくくなる


「自立」や「自己責任」も同様

人は一人では立つこともできず
助けを得ることは悪くないのに

「自分一人の力で立て」と脅す概念


それらは「分断統治」のための布石であり
統治を容易にするための策略

まとまった戦力は強いけれど
分断させれば 容易に殲滅できる
それに似ている


「努力 自立 自己責任」
これらは助けを拒絶させるための呪い

だから多くの力や助けを求めるならば
むしろ「他者の力でここまできた」
と思う方が良くて
実際にそうであることが多い

他力を使うのは達人の原則であり
多くの助けを得るは 王者の証




(「幻の桜」というサイトで聞いたお話を僕なりに解釈しました)


(補足。日本語で「努力」に代わる表現はあまり見当たらないので使わざるを得ないことも多いかもしれなません。ただやはり努力は成り立ちを考えるとあまり使わないほうが良さそうです。僕は極力「工夫」 「準備」 「活動」という言葉を使うようにしています)