次の一手 「夜霧」

      【図は▲9八玉まで】
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深夜の24にて、高段者の将棋から。ここで後手が投了しました。後手は確かに受けなしですが、先手玉に迫る手は無かったのでしょうか。(正解は下にあります)









正解 : △8七角

実は、先手玉には詰みがありました。

△8七角以下、▲9七玉△9六角成▲同玉△9五歩▲9七玉△9六歩▲9八玉△9七歩成▲同桂△8七銀成▲同玉△7七金寄▲9八玉△8八金寄 

までの15手詰です。(読み切れましたでしょうか)


煩雑な手順ではありませんが、途中の△8七銀成など盲点になりやすい筋があり、実戦で見逃してもおかしくはなさそうです(というか観ていた僕も気づきませんでした)。


六段の方なので普段なら発見できたのでしょうが、後手は流れ的に敗色濃厚だったので悲観してしまったのかもしれません。

相手への過剰な信頼のために見えるはずのものが見えなくなっていた、というような。

将棋は最後まで何があるか分かりませんね




(「信頼せよ、しかし検証せよ」とレーガン。)