将棋

果てなき道

今回は「謙虚さ」について。 何気なく将棋の永瀬先生について調べていたら、「なぜ永瀬拓矢は藤井聡太を研究会に誘ったのか?」という記事を見かけたので読みました。それで少し、思ったことを。 永瀬先生は将棋に親しむ人なら知る「努力」の人ですが、その…

次の一手 「アキレスの踵」

※手前が後手なので、便宜上先後逆で表記します 【図は△2二金まで】 僕の実戦より。相手の金が堅く攻めを繋ぐのが難しそうに見えますが、さて…(正解は下にあります) 正解 : ▲2三飛成ばっさりと切り込みます。以下△同金▲2四歩で 金取りが受からずほぼ決まりで…

機械仕掛けの神

※将棋の人工知能に関する話。 「古代ギリシャの演劇において、劇の内容が錯綜した糸のように解決困難な局面に陥った時、絶対的な力を持つ存在(神)が現れ、混乱した状況に一石を投じて解決に導き、物語を収束させるという手法を指した」 (Wikipedia 「デウス・エ…

次の一手 「一閃」

【図は△8五桂まで】 24高段の将棋より。相穴熊の終盤戦で後手が△8五桂と打ったところ。先手はリードしていますが…(正解は下にあります) 正解 : ▲7三角成これが最も分かりやすい攻めです。以下△同飛に▲8三歩でリードを拡大できます。厳密にはまだ決まりではな…

マスターの心得

24高段者の将棋を見ていて概ね共通していると思った特徴をまとめました。彼らには棋力云々よりも、もっと大切なものが備わっていそうです。 ・決めつけないこれが最大の特徴。僕が認識する限りでは、彼らは手拍子や手くせで指すことがほとんど無い。レートが…

次の一手 「夜霧」

【図は▲9八玉まで】 深夜の24にて、高段者の将棋から。ここで後手が投了しました。後手は確かに受けなしですが、先手玉に迫る手は無かったのでしょうか。(正解は下にあります) 正解 : △8七角実は、先手玉には詰みがありました。△8七角以下、▲9七玉△9六角成▲…

誘いは静かに

今回は将棋クエストの自戦記です。相手はレート1900台の方。テーマは「誘発」。直接攻撃だけが攻撃する手段ではありません。 【図は△5四歩まで】 戦形は相手の四間飛車に対して僕の居飛穴。完全な陣形ができたので後はどう戦いを起こすか、というところです(実…

自分用メモ2

再び対局で意識することまとめ(需要があるのか分からないが)。今回は6項目ほど。頭痛くなってくるので、ほんと一度に意識するのは1~3つまでで良いでしょう。対局中のではないのもまじってますが。 ・大切なのはアベレージ高めるべきは「平均の強さ」であって「…

エレメント・スタイル

「剣士は剣を、魔術師は杖を掲げよ」 棋力は自己に眠っている素質を引き出せるほど上がります。今回の話は、長期的に潜在力を発揮する方法についてです。 潜在的な力を発揮するにはどうすれば良いか。それは非常にシンプルですが、自分の性質に合っていること…

次の一手 「疾駆」

【図は△3三同桂まで】 僕の実戦から。いま僕の▲3三歩成に△同桂とされたところ。単に▲同桂成などでも優勢ですが、明快な決め手があります。(正解は下にあります) 正解 : ▲2四銀これでやや重かった飛車先が通り、全ての攻め駒が3三に利きます。以下どう応じて…

自分用メモ

対局前や対局中に意識することを自分用にまとめたものです。需要があるかどうかは分かりませんが、1つでも新たな気づきや活用できるものがあれば幸いです。今回は9個ほどです ・暴発しない焦って仕掛けたり清算したりしてはまず勝てない。分からない時はあま…

悲劇こそ心に留める

今日は自戦記です。少し前にクエストで指した棋譜から。 相手はレート2100強の方。 【図は▲5六歩まで】 (僕が後手ですが、便宜上先後逆で表記します) 戦形は相手の中飛車vs僕の居飛穴。今相手が2筋に飛車を振り、僕が▲5六歩と突いたところです。こちらの方針…

難しい局面では小さく動く

24高段者の将棋を観戦していたら印象に残る対局があったので観戦記を書きます。 探り合うように長く静かな序中盤から一気に収束へ向かうのが印象的な一局です。 【図は△3四飛まで】 後手の戦形は中飛車。図は先手が▲2五歩と打って飛車交換を拒否したところ。…